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2006.11.18

パッケージ選定のカギはデータモデル

 販売管理システムなどの事業支援用のパッケージシステムを選定する際には、まずはメーカーにデータモデルを提示してもらったほうがよい。特に、カスタマイズして使うことが予想されるような場合には、データモデルを事前評価する手順が欠かせない。

 「ポン引き」という商売がある(風営法の影響で「あった」というべきか)。繁華街の夜陰に潜み、酔客が通ると「シャチョー、かわいい娘、いますぜ」と肩を叩いて誘うのである。ポンと叩いて手引きするから「ポン引き」という。で、肩を叩かれた客のほうが「ほう。かわいいのかい。じゃあ写真見せとくれよ」と応えて、「いやあ、かわいい娘ばかりなんだが、写真はちょっとないんだ」なんて言うあやしいポン引きはいない(ポン引きであるだけでアヤシイのだろうけど)。それでもまだついていこうとするヒマでマヌケな客もいない。

 業務支援システムのデータモデルは、ポン引きが使う「娘がカワイイことを証拠立てる写真」に相当する。ポン引きがどんなに言葉を尽くして解説するよりも、写真は娘の造作を一瞬で示してくれる。同様に、パッケージシステムの営業担当者がどんなに言葉を尽くして解説するよりも、データモデルはシステムの基本構造を一瞬で示してくれる。ポン引きの客も忙しいし、パッケージシステムの客も忙しい。それがわかっていれば、営業担当者が写真やデータモデルを用意するのは当然のマナーである。

 これは、パッケージ選定の過程で、カスタマイズ作業の担当者にも参加してもらったほうがよいということでもある。カスタマイズ担当者が情報システム部員であろうと外部業者であろうと、プログラムコードを読み書きできるのであれば、ちょっと学べばデータモデルくらいは読めるようになる。そのパッケージを使ってやれること、やれないこと、カスタマイズが必要ならそのための工数。それらをデータモデルから事前に読み取って選定の判断材料にすればよい。

 また、自分たちが扱っているパッケージのデータモデルを堂々と示せるというのは、技術力の高さを示すそれなりの証拠でもある。結果的に、それを示せないメーカーを機械的にふるい落とすだけで、候補がぐっと絞られる。そんな利点もある。

 「ほう。そんなにいいシステムなのかい。じゃあデータモデルを見せておくれよ」と、ポン引きに肩を叩かれた客になったつもりで問う。良質のパッケージを効率的に選定するコツとして覚えておいて損はない。

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コメント

 ポン引きの場合は、その写真が20年前のだったという喜悲劇が繰り替えされているようです(泣)←なぜ泣く

 PKGは声高々に「機能の豊富さ」を謳って売ります。パラメータひとつで受注→出荷→請求にも受注→請求→出荷にも出荷→請求→受注にも対応出来るなら、データモデルとしては【凄い!】ことになってるに違いありません。例えば、どのエンティティとエンティティ間の関連をどのテーブルに実装するかの管理テーブルがあるとかです(笑)

 人間が読めるデータモデルがあるのは稀じゃないでしょうか

 問題は、こんなに複雑なPKGに手を入れた瞬間
「カスタマを冥土に送るカスタムメイド」になってしまうことです。
お客様が冥土に送られていないことを祈るばかりです。合掌

投稿: HAT | 2006.11.25 16:16

HATさん

「20年前の写真」...確かに笑えるような泣けるような話ですね(^^;

パラメータ設定によるテーラリングの裁量が広がるほどにカスタマイズがやりにくくなるというのは、技術的には仕方のないことですよね。そういうパッケージでは、カスタマイズが必要になりそうなら選ばないというのが正解でしょう。カスタマイズが不要ならばデータモデルも不要なので、問題ないわけです。

投稿: わたなべ | 2006.11.26 11:01

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