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2006.03.18

万感の想いをこめて「めだかの学校」を弾く

 前職を退職してから2年半、起業してから1年半がたったが、何がいちばんうれしいかと問われたなら「楽器を弾ける時間が増えた点」と答える。仕事机を囲むようにピアノとギターとベースと三線を置いている。PCでチマチマ仕事をするのは嫌いではないが、ずーっとやっているとさすがに気が滅入ってくる。そんなときは楽器を弾くと気持ちがすっきりする。

 ギターでは最近ボサノバばっかり練習している。やってみたらわかるが、ジョビンの名曲「イパネマの娘」を弾き語りするのは非常に難しい。半音進行が主体の美しくも歌いにくいメロディで、これをさらっと歌うのは実はすごいことなのだが、さらっと歌うのがボサノバの正しい歌い方なので、すごそうな感じがせずに誰も感心してくれない。それにしても「イパネマの娘」のサビの冒頭は素晴らしい。キーがCだとしたら、いきなりコードがC#になってメロディーがドを歌うのである。どうやったらこんなコード進行を発想できるんだろう。

 三線で「涙そうそう」を歌うといつも泣けてくる。「今は亡き人を懐かしく思い出して涙する」という内容の歌って、これまであるようでなかったような気がする(あ、クラプトンの「Tears in Heaven」もそうだ。あれもいいなあ)。すでにスタンダード化している名曲だ。「十九の春」を歌うのも好きだ。田端義夫バージョンではⅣとⅥのコードが効果的に使われていて、バタやんの繊細な歌と組み合わされてたいへん美しい。今練習しているのが「谷茶前(たんちゃめ)」という古い民謡なのだが、この曲の三線の伴奏はめちゃめちゃカッコいいのだけど弾きながら歌うのは難しい。

 ベースは下手の横好きって感じだけど、マーチン社の安物のアコースティックベース(ダブルベースではない)が置いてある。アンプを通さなくても音が十分出るので仕事の合間にパッと弾けるのがいい。そのうちダブルベースを練習してジャズを弾けるようになりたい。

 ピアノではなぜか童謡を弾くのが好きだ。「めだかの学校」や「小さい秋見つけた」といった昔の童謡を、ゆっくりしたテンポで万感の想いをこめて弾く。するとほんとうに気持ちがゆったりしてくる。以前に保育園で保母さんが「雨降りくまの子」をパラパラ弾くのを聴いて、自分のイメージとのあまりのズレに「違う!もっと心をこめなければくまの子の気持ちを描けないではないか」と憤慨した覚えがある。ムキになるような話じゃないよね。

 人様に自慢できるほどの腕前ではないが、自分は楽器を弾きながら感情を解放することで、プログラミングとかシステム設計といった理屈っぽい仕事に耐えていられるのだと思う。実際、楽器を弾くプログラマは多い。クルマなんかと比べたら格段に安いし、スポーツと違って体力も要らない。ひとりでもみんなでも楽しめる。一生続ける趣味としてお勧めである。

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コメント

趣味の演奏にも、きちんと接しておられるのですね。

しかし渡辺さんのブログで「バタヤン」が登場するとは思いませんでした。十九の春って昭和50年ごろでしょう。・・・あ、映画で使われていたからご存知ってことでしょうか?

投稿: いつぞやの佐々木 | 2006.03.26 14:50

佐々木さん

オヤジが好きだったので影響されたんですよね。バタヤン、80歳を超えても現役でがんばってるのがうれしいですね。5年前くらいに初めてコンサート行って来たんですが、現在はもうライブ活動やってないので、いいタイミングで観れたと思います。

投稿: わたなべ | 2006.03.26 16:26

「十九の春」! ぼくは、沖縄を舞台にした映画『ナビィの恋』ではじめてこの曲を知りました。この映画はほんとに素晴らしいっす。島唄の大御所・登川誠仁と嘉手苅林昌が、主人公の父親役と本家の長老役で出てくるのですが、その本家で嘉手苅林昌が立って三線を弾きながら歌うんですね。で、この曲が全編を通して、テーマのようにこだまする訳です。

あとになって、CDで全体の歌詞を知りましたが、その最後の段(奥山住まいの鶯は・・)なんかも、とても切なくて良い。旋律は沖縄音階と言うよりも、普通の日本音階(演歌と同じ)ですけれど、なんとなく島唄風の女性の発声にも合う。ぼくの大好きな曲です。

投稿: 佐藤知一 | 2006.04.02 10:04

佐藤さんも「十九の春」が好きだなんて愉快だなあ。私も最後の「奥山住まいのうぐいすは~」の段が大好きです。自分の気持ちを語らずに、唐突に自然の情景を描いて終わる感じがなんとも叙情的でいいですよね。

投稿: わたなべ | 2006.04.02 17:15

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